古物商ビジネスに関するお役立ち情報を発信するメディアです。

令和6年4月1日 古物営業法改正 ホームページ上の情報掲載のルールに変更があります

皆川 裕介

2024/4/5

令和6年4月1日(2024年4月1日)より、古物営業法の一部改正が施行されました。

改正の内容は、従来からホームページ上に掲載義務のあった古物商許可番号などの情報掲載に関するルールに関してです。

改正のポイント

  • ホームページ上で古物の売買を行わない会社情報サイトの場合も、公安委員会名、古物商許可番号、事業者名の3項目の表示が必要となりました。

  • ホームページ上で古物の売買を行う場合の記載項目は、従来から掲載を求められていた3項目から変更はありません。

1. 従来のルールについて

古物営業法では従来から、ホームページを利用して古物の売買をする場合、公安委員会名に対してURLの届出を行うことが必要とされています。

届出の対象となるホームページは、買取りの募集を行うサイトや、古物の販売を行うECサイトなどが該当します。一方で、会社情報の紹介を行うコーポレートサイトなどは、URLの届出の対象とはされていません。

詳しくは、以下の記事でも詳細の解説をしております。

● 関連記事 URLの届出が必要な場合

関連記事 URLの届出が必要な場合

そして、URLの届出の対象となるホームページには、許可を受けた公安委員会名、古物商許可番号、名称または氏名の3項目の掲載義務が求められています。

今回の法改正では、このホームページ上に掲載する古物商に関する表記について、対象者が拡大されています。次のセクションで詳しく見ていきましょう。

2. 令和6年4月1日改正内容について

改正のポイントは、「古物を売買しないホームページ」についても、古物商に関する表記の追加義務が追加されたという点です。

この記事では、この点に加えて本法改正で生じている誤解と混乱についても補足させていただきたいと思います。

(1) 古物を売買しないホームページにも情報掲載が必要となります

古物を売買しないホームページにも情報掲載が必要となります

これまでは、ホームページ上の古物商に関する情報の掲載義務は、URL利用取引のある古物商に限定されたものでした。

しかし、今回の法改正で、一定の小規模事業者を免除対象としつつも、原則すべての古物商がホームページ上に古物商に関する情報を掲載することが義務づけられました。

改正前 古物営業法第12条2項
古物商は、
第五条第⼀項第六号に規定する⽅法を⽤いて取引をしようとするときは、その取り扱う古物に関する事項と共に、その⽒名⼜は名称、許可をした公安委員会の名称及び許可証の番号を電気通信回線に接続して⾏う⾃動公衆送信により公衆の閲覧に供しなければならない。
※ 補足:下線部はホームページ利用取引を指しています

令和6年4月1日改正 古物営業法第12条2項
古物商又は古物市場主は、その事業の規模が著しく小さい場合その他の国家公安委員会規則で定める場合(その者が特定古物商である場合を除く。)を除き、国家公安委員会規則で定めるところにより、その氏名又は名称、許可をした公安委員会の名称及び許可証の番号(次項において「氏名等」という。)を電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供しなければならない。

免除対象として指定されている小規模事業者は、古物営業法施行規則第13条の2にて、以下の2つの事業者が対象とされています。

  • 常時使用する従業者の数が5名以下

  • ホームページを有していない

なお、今回新たに義務が追加されたのは、古物商に関する情報の表示義務です。古物を売買しないホームページについては、引き続きURLの届出義務はありません。

(2) 古物を売買するホームページへの記載項目は従来通りです

改正古物営業法の第8条にて、ホームページを利用して売買を行う古物商のことを、新たに「特定古物商」と呼ぶこととされました。

この「特定古物商」について、以下の条文が追加されたことで、従来の3項目に加えて「古物に関する事項(品目)」の記載が必要になるという誤解が生じておりました。

令和6年4月1日改正 古物営業法第12条3項
特定古物商は、前項の規定により氏名等を公衆の閲覧に供するときは、氏名等と共に、その取り扱う古物に関する事項を公衆の閲覧に供しなければならない。

しかしながら、ショシナビ編集部にて行った複数の都道府県警察本部へのヒアリング調査にて、上記の解釈が誤っていることが明らかになりました。

「その取り扱う古物に関する事項」は改正前の古物営業法第12条2項の中でも言及がされており、古物商の取り扱う品目ではなく、古物の商品情報などを指しております。

改正前  古物営業法第12条2項

古物商は、第五条第⼀項第六号に規定する⽅法を⽤いて取引をしようとするときは、その取り扱う古物に関する事項と共に、その⽒名⼜は名称、許可をした公安委員会の名称及び許可証の番号を電気通信回線に接続して⾏う⾃動公衆送信により公衆の閲覧に供しなければならない。

従いまして、古物を取り扱うホームページの記載項目については、従来の3項目から変更はありませんのでご安心ください。

一部の都道府県では、古物に取り扱う品目を追加して記載するよう案内が行われておりましたが、今後順次解釈の修正が行われていくことと思われます。

(3) 除外規定は古物を売買するホームページには適用されない

特にフリマサイトを中心に販売をされる古物商の方の場合、サイト上に古物商許可番号等の掲載をせずに活動をされたいと考えられる方も多くいらっしゃいます。

改正古物営業法で規定される「小規模事業者」の免除規定は、古物を売買するホームページにも適用されるのでしょうか。

ショシナビ編集部では、この点について複数の都道府県警察本部へ確認を行い、法解釈の詳細を確認しました。結論として、古物を売買するホームページには除外規定は適用されません。

古物営業法では、ホームページ上に古物商の許可番号等を表示することによって、無許可営業者の淘汰・廃除することを意図しております。この本来の趣旨からも、納得性のある結論と言えるでしょう。

フリマサイト等で販売をされる事業者さまにおかれましては、許可番号等の掲示が憚られる場合もあるかと思いますが、きちんと対応いただくようお願いいたします。

3. まとめ

令和6年4月1日の法令改正で、新たに「古物の売買をしないホームページ」についても、公安委員会名、古物商許可番号、事業者名の3点の表記が必要となりました。

このようなホームページについては、引き続きURLの届出の対象にはなりませんので、自社サイト上での表記修正対応のみで問題ございません。

「古物を売買するホームページ」については、これまで通り古物商に関する情報の掲載が必要となりますので、忘れずに対応するようにしましょう。

この記事を書いた人

皆川 裕介

行政書士(登録番号:19080399) / 日本証券アナリスト協会検定会員

株式会社ショシナビ 代表 ショシナビ行政書士事務所 代表行政書士 古物商許可を専門分野とし、全国対応で許可申請および実務支援を行っている行政書士。 2026年7月時点で、古物商許可に関する申請・相談対応を累計3,335件以上行っている。 無許可営業状態からの是正、法人・多拠点での申請、業態変更や移転に伴う変更届対応など、 古物営業法の運用を踏まえた実務対応を継続的に行っている。