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皆川 裕介
2022/7/4
古物商の許可は、物販ビジネスがある程度軌道に乗ってから取れば良い…といった通説が、まことしやかにささやかれています。
しかし、それは本当でしょうか。
たしかに、仮に無許可営業歴があったとしても、きちんと対応することで、古物商の許可を取ることは可能ではあります。
ただし、その場合には、警察署に対する事前の根回しや、現地調査などや行政指導を伴うなど、余計なストレスがかかる可能性も否定できません。
弊社は「ショシナビ古物商」というWebサービスの提供を通じて、数多くの古物商の許可申請事例を取り扱っている経験から、前倒しで許可を取得することをオススメしております。
過去の裁判例では、営利目的で1回でも古物取引を行った場合は、古物営業法の規制対象となるとされています。
すなわち、月○○万円、月○○件未満であれば、古物商の許可はいらない…というのは明確に間違っていると言えます。
古物商の許可申請をする際に、過去の取引内容について質問をされることがよくありますが、「ヤフオクで仕入れた商品を、月1~2件販売していました」といった事を伝えると、警察官は「それは無許可営業だよね、本部に問い合わせないと受理できないなぁ」と事を荒だててしまいかねないわけです。
世の通説である、「月○○件未満であれば、古物商の許可は不要」というのは、あくまでも「捕まりにくい」というグレーゾーンの話をしているに過ぎません。
実際のところ、警察庁の統計によると、古物商営業法における逮捕件数は、年間通じて10件程度と非常に少ないと言えます。
しかし、行政指導に目を移すと、年間で1400件程度と、かなり多くの行政指導が毎年行われております。

逮捕まではされないが、行政指導を受けている物販業者はかなりの数いるということです。
行政指導を行われた事業者は、定期的な警察署の抜き打ち検査でも重点的に調べられる傾向となることは想像に難くありません。
古物商の許可が必要な取引をする場合は、必ず事前に許可を取ったうえで始めるようにしましょう。
古物商の許可が必要かどうかの判断基準については、こちらの記事で詳しく解説しております。
![[図解]古物商の許可が必要かどうかの判断基準](/assets/s-1280x720_v-fms_webp_9cd8a02b-82f0-4139-8abe-329536fd0b3d.png)
古物商の無許可営業には、懲役刑や罰金刑を伴う罰則があります。
既に古物商の取引をスタートしてしまっている事業者の方は、「後から申請したら、いままでの無許可営業を罰せられるのでは?」と悩まれ、よく相談を受けます。
結論から申し上げますと、無許可営業で罰せられる恐れもありますが、適切に対応することで多くのケースで問題を回避することが出来ます。
こちらの記事では、無許可営業に該当するアウトなケース・セーフなケースの判断基準や、心配な場合の対処方法まで詳しく解説しております。
● 関連記事 古物商の許可|取り忘れで後から申請でも捕まらないか

古物商の許可は、ルール上は1回でも営利目的で古物取引を行えば、必要となるものです。
一方、お試しで副業せどりを始めている段階で、許可を取得するかどうかを悩まれる気持ちも理解できます。
ただし、事業が本格的になればなるほど、警察署に対して「不用品の処分を趣味で行っていました」という言い訳が通らなくなることは念頭に置いておきましょう。
古物商の許可証は申請から手元に届くまで2ヵ月程度かかります。
なるべく早い段階で、許可取得にむけて動かれることをオススメいたします。
この記事を書いた人
行政書士(登録番号:19080399) / 日本証券アナリスト協会検定会員
株式会社ショシナビ 代表 ショシナビ行政書士事務所 代表行政書士 古物商許可を専門分野とし、全国対応で許可申請および実務支援を行っている行政書士。 2026年7月時点で、古物商許可に関する申請・相談対応を累計3,335件以上行っている。 無許可営業状態からの是正、法人・多拠点での申請、業態変更や移転に伴う変更届対応など、 古物営業法の運用を踏まえた実務対応を継続的に行っている。