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古物商許可の必要書類一覧【2026年版】個人・法人別チェックリストと準備方法|行政書士監修

皆川 裕介

2022/6/16

古物商許可の申請に必要な書類は、個人なら最少5点、法人なら7点+役員の人数分です。書類は大きく、どの警察署でも必ず求められる「法定書類」と、管轄の警察署によって求められる「協力書類」の2つに分けられます。まずは全体像を一覧でご覧ください。

書類

個人

法人

区分

許可申請書

○

○

法定

住民票 (本籍記載・マイナンバー無し)

○

○ 役員全員+管理者

法定

身分証明書 (本籍地の市区町村発行)

○

○ 役員全員+管理者

法定

誓約書

○

○ 役員全員+管理者

法定

略歴書 (直近5年)

○

○ 役員全員+管理者

法定

定款・登記簿謄本

−

○

法定

URLの使用権限の疎明資料

ホームページやECで取引する場合

同左

法定

営業所に関する資料 (賃貸借契約書・使用承諾書・平面図等)

警察署による

同左

協力

自動車の保管場所に関する資料

自動車等を扱う場合・警察署による

同左

協力

この記事では、各書類の準備方法に加えて、書類一覧だけでは分からない「管轄警察署ごとの運用の違い」への対処を、累計3,217件 (2026年7月時点) の申請実績の行政書士実務からお伝えします。

1. 取得までの流れ (5ステップ)

必要書類は、取得フロー全体の中で見ると迷いません。

  1. 管轄警察署の確認と事前相談 — 営業所の所在地を管轄する警察署 (生活安全課) が申請先。ここで必要書類を確定させる (所要: 数日)

  2. 書類収集 — 住民票・身分証明書の取り寄せ、様式のダウンロードと記入 (所要: 1〜10日)

  3. 申請 — 警察署窓口に提出、手数料19,000円を納付

  4. 審査 — 標準処理期間は土日祝を除き約40日

  5. 許可証の受け取り — 警察署から連絡が入り、窓口で受領

2. 法定書類の準備方法

許可申請書

各都道府県公安委員会のホームページより様式をダウンロードすることができます。全国共通の様式となっていますので、東京都以外の方も警視庁の様式を利用いただいて問題ありません。(誓約書・略歴書は各都道府県で様式が異なります)記載方法は少々注意が必要な点もあります。詳しい記載方法は、以下の記事をご覧ください。

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定款・登記簿謄本 (法人のみ)

定款は会社設立の際に作成する資料で、ご自身で保管されている書類です。会社設立時の定款から変更がある場合は、変更内容を反映した「現行定款」を作成する必要があります。定款の作り方・製本方法にはルールがあり、詳しくは以下の記事で解説しています。

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登記簿謄本は、全国の法務局・地方法務局で取得することができます。発行後3ヶ月以内のものを提出する必要があります。

定款・登記簿謄本とも、必ず最新の状況に更新されている必要があります。事業目的に古物営業が含まれていない、役員の任期が切れている、本店所在地などの記載内容が旧いまま…といったミスがよくあります。法人申請の注意点は以下の記事で詳しく解説しています。

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住民票

お住まいの市区町村役場から取り寄せます。発行後3ヶ月以内のものが必要です。住民票は請求する際に記載内容を選ぶことができますが、以下の2点を間違えないようご注意ください。

  • 本籍地の記載が「ある」こと

  • マイナンバーの記載が「ない」こと

マイナンバーの記載がある住民票は、警察署に受理してもらえないため、十分ご注意ください。

身分証明書

本籍地の市区町村役場から取り寄せます。発行後3ヶ月以内のものが必要です。この書類は、対象者が成年後見人・被保佐人・破産者等の欠格要件に該当しないことを示す公的な書類です。日常会話で使う本人確認書類 (運転免許証など) とは異なりますので、ご注意ください。

誓約書

個人事業主用、法人代表者・役員用、管理者用の3種類があります。各都道府県公安委員会のホームページより様式をダウンロードできます。欠格要件に該当しないことを誓約する書類です。

略歴書

直近5年間の略歴を記入する必要があります。様式は各都道府県公安委員会のホームページからダウンロードできますが、都道府県によって様式が異なり、県によっては住所歴・賞罰・資格・古物商としての経験の有無などの記載が求められます。様式を公開していない都道府県については、管轄の警察署にどの様式で提出すればよいかをご確認ください。基本的には東京都が公開している様式にならって作成いただく形で問題ないはずです。

URLの使用権限を示す書類

ホームページやECサイトを利用して古物の取引をする場合、URLを警察署へ届け出なければなりません。どのような資料を提出すればよいかは、ホームページの形態により異なります。自社独自のドメインを用いている場合は、Web上で確認できるドメインの所有者情報「WHOIS情報」のページのコピーを提出します。

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3. 協力書類と、警察署ごとの「運用の違い」

協力書類は、法律上の必須書類ではなく、管轄の警察署が審査のために独自に求める資料です。代表的なものは次の2つです。

  • 営業所に関する資料: 賃貸借契約書、使用承諾書、平面図・周辺地図・写真など

  • 自動車の保管場所に関する資料: 自動車・自動二輪車・原付を扱う場合

ここからが、書類一覧だけでは分からない実務の世界です。

なぜ警察署ごとに違いが出るのか。 警察庁が見解を示している書類は、全国でほぼ扱いが統一されています。一方、見解が示されていない論点は都道府県ごとに扱いが分かれます。さらに、所轄署に判断を一任している都道府県では、同じ県内でも警察署によって運用が変わることがあります。

その典型がフリマサイト・ECサイトの扱いです。フリマサイトでの販売がURL届出の対象になるのか、なるとしてどう届け出るのかは、県によって大きく異なります。また、利用規約上は事業利用が禁止されていたり、グレーな扱いのサイトも多く、この点の説明を申請時に求められることがあります。現場の警察官が最新のEC事情に通じているとは限らないため、サイトの特性をこちらから説明した上で判断を仰ぐ場面もあります。

営業所の使用承諾書も誤解の多い書類です。これは古物営業法上の必須書類ではなく、地域のトラブルを防ぐ生活安全課が任意の行政指導として求めているものです。ただし「任意だから出さない」で押し切れるものでもありません。求めに応じない場合は、省略したい理由・根拠・代替措置をきちんと説明しないと、審査が前に進まないのが実情です。当社では、不動産会社に申請の趣旨を説明して理解を得る調整と、警察署が求める任意協力に対して譲歩の余地を交渉する調整の、両面を代行しています。

4. 警察署でつまずく実例と回避策

累計3,217件の対応の中で繰り返し見てきた、つまずきの実例です。

  • 不利な事情を隠して窓口に行く — 最も多い失敗パターン。例えば営業所が賃貸住宅であることは隠したくなる事情ですが、先に伝えないと、窓口で追加資料を求められたり再提出になったりします。当社では全案件で、お客様の名前を出さない匿名の事前調整を行い、後から指摘されやすい論点を先に開示して担当者の見解を確認しています。事前相談では、担当した警察官の名前を控えておくことも重要です

  • 勤務先で「管理者」に選任されたままの副業申請 — リユース業界での勤務経験がある方は要注意。管理者登録が残ったまま自分の許可を申請すると、警察署から勤務先に確認の電話が入るといったトラブルが起こり得ます

  • 自動車を扱う場合の実務経験 — 警察署側で実務経験の有無を審査するケースがあります。経験が不足する場合は別の方法で補う対応が必要で、これも事前調整ですり合わせておくべき論点です

  • ぶっつけ本番の窓口交渉 — 協力書類の省略などを窓口でいきなり交渉すると、出直しになる可能性が高いです

  • 補正 (書類の直し) になると審査は止まる — 標準処理期間 (約40日) は補正の間停止し、対応しない限り再開しません。最初の提出品質がそのまま取得スピードを決めます

5. 費用と期間の早見表

項目

金額・期間

申請手数料 (警察署)

19,000円 (不許可でも返還されません)

住民票・身分証明書の発行

数百円程度/通 (自治体による)

審査の標準処理期間

土日祝を除き約40日 (補正期間は停止)

6. よくある質問 (FAQ)

Q. 古物商許可は個人でも取れますか? A. 取れます。必要書類は最少5点で、法人より少なく済みます。ただし営業所の要件や書類の記載内容は個人でも同じ水準で審査されます。

Q. メルカリなどのフリマサイトで販売するには古物商許可が必要ですか? A. 転売目的で仕入れた中古品を販売するなら必要です。自分の不用品を売るだけなら不要です。なお、フリマサイトがURL届出の対象になるかは都道府県によって扱いが異なるため、管轄警察署への事前確認をおすすめします。

Q. 古物商許可の申請は自分でできますか? A. 可能です。ただし平日に警察署とやり取りする時間の確保と、管轄署ごとの運用差への対応が必要です。書類の不備で補正になると、その間審査 (約40日) は停止します。

Q. 審査で落ちることはありますか? A.欠格要件に該当する場合に不許可となります。欠格要件に該当しないケースでは不許可となることは稀ですが、営業所要件を満たさないことが後から発覚した場合、取下げとなる恐れがございます。不許可や取下げの場合でも手数料19,000円は返還されないため、懸念がある場合は申請前の確認が重要です。

Q. 申請からどのくらいで許可が出ますか? A. 標準処理期間は土日祝を除き約40日です。書類収集期間を含めると、着手から1.5〜2ヶ月程度を見込むのが現実的です。

この記事を書いた人

皆川 裕介

行政書士(登録番号:19080399) / 日本証券アナリスト協会検定会員

株式会社ショシナビ 代表 ショシナビ行政書士事務所 代表行政書士 古物商許可を専門分野とし、全国対応で許可申請および実務支援を行っている行政書士。 2026年7月時点で、古物商許可に関する申請・相談対応を累計3,335件以上行っている。 無許可営業状態からの是正、法人・多拠点での申請、業態変更や移転に伴う変更届対応など、 古物営業法の運用を踏まえた実務対応を継続的に行っている。