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皆川 裕介
2022/6/21
法人が古物商の許可を取ろうとする場合、個人での申請とは異なるポイントを注意する必要があります。
結論から申し上げますと、個人申請と法人申請の大きな違いは以下の2点です。
法人に関する資料を提出する必要がある
代表者・役員・管理者の全員分の資料を提出する必要がある
このように、法人の場合、警察署に提出する情報の量が増えますので、「書類同士が不整合を起こしやすい」という点が、主な注意すべきポイントとなります。
提出書類の内容が古かったり、提出書類どうしの記載内容に食い違いがあると、警察署はそもそも提出書類を受理してくれません。
こちらの記事では、法人申請でよくある落とし穴、注意すべきポイントを漏れなくお伝えします。
それでは、参りましょう。
まずは、法人で古物商許可申請をする場合の必要書類を確認しておきましょう。

このように、個人の申請との主な違いは「定款」と「登記簿謄本」の2点であるということがお分かりいただけると思います。
それぞれの書類の集め方の詳細については、以下の記事で詳しく解説しております。

法人が古物商の許可申請をする場合、法人に関する情報を示す資料として「定款」と「登記簿謄本」の提出を求められます。
申請の際、警察署の窓口で、申請内容と「定款」と「登記簿謄本」の記載内容に不整合がないかを確認されます。
不整合がある場合、窓口で申請書類を受理して貰えず、再度で直さなければならないことがあります。
そのため、事前に以下の観点で「定款」と「登記簿謄本」をセルフチェックするようにしましょう。
最もよくあるミスは、定款、登記簿謄本の事業目的の欄に「古物商」に関する文言が含まれていないことです。
定款であれば「第1章の総則部分」に、登記簿謄本であれば「1枚目の中段目的欄」に事業目的が列挙されています。

ここに、「古物営業法に基づく古物商」などといった文言が記載されていれば、問題なく受理して貰えます。
「中古自動車の買い取り・販売」や「書籍の買い取り・販売」等といった、具体的な記載方法でも問題ありません。
役員の任期は、会社設立時に作成する定款で設定します。
非公開会社であれば、最大10年とすることが出来るようになっていますが、10年よりも短い期間で任期を設定している会社も少なくありません。
そして、任期が切れた後も引き続き同じ方が役員を務める場合は、株主総会で取締役の重任決議を行った上で、登記申請を行わなければなりません。
この手続きをご存じなく、忘れている方が少なからずいらっしゃいます。

上記の画像のように、まず定款で役員の任期を確認した上で、登記簿謄本の役員就任日を確認し、任期切れが起きていないかを確認しましょう。
役員の重任登記を行っていない場合、登記簿謄本の記載から現職の役員がわからないため、申請書を受理して貰えない可能性があります。
その他にも、定款・登記簿謄本の内容が最新となっていない場合は、変更の手続きが必要となります。
特に、会社名(商号)変更、本店所在地の移転などを過去に行っている場合は、定款・登記簿謄本の記載内容が最新となっているかを十分にご確認ください。
主な定款/登記簿謄本の記載事項
商号
事業目的
本店所在地
発行可能株式総数
公告方法
決算期
役員の任期(定款のみ)
資本金(登記簿謄本のみ)
役員(登記簿謄本のみ)
定款や登記簿謄本の記載内容が最新でない場合、変更の手続きを行う必要があります。
定款変更と登記申請の手続きについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

警察署によっては、「確認書」という以下のような書類を提出して、定款変更・登記申請を直ちに約束することで、変更前の定款・登記簿謄本で申請を受理してくれる場合もあります。
申請をお急ぎの場合は、確認書を添えることで、変更前の定款・登記簿謄本で受理して貰えるか、管轄の警察署に事前に確認されると良いでしょう

監査役を含む役員全員+営業所の管理者が、欠格要件に該当しないことを必ず事前に確認しましょう。
代表者・役員・管理者の中に1人でも欠格要件に該当する方がいる場合、古物商の許可を申請しても不許可となります。
欠格要件は、犯罪歴など非常にセンシティブな個人情報ですので、役員同士の間柄であっても把握できていないことがほとんどです。
不許可となってはじめて、欠格要件が明らかになり、人間関係にも致命的な影響が出る…といった事例も中にはあります。
欠格要件の詳しい条件や、該当してしまった場合の対処法については、以下の記事で詳しく解説しております。

古物商の許可申請を法人で行う場合、基本的な手続きの流れは個人の場合と変わりません。
ただし、提出する書類が増えるため、書類同士の不整合が起きやすい点に注意が必要となります。
特によくある落とし穴が、「定款・登記簿謄本の内容が最新となっていない」というトラブルです。必要に応じて定款・登記簿謄本の変更手続きが必要となります。
基本的な手続きの流れについては、以下の記事で詳しく解説しております。
● 関連記事 [図解]古物商の許可取得までの所要期間とプロセス
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この記事を書いた人
行政書士(登録番号:19080399) / 日本証券アナリスト協会検定会員
株式会社ショシナビ 代表 ショシナビ行政書士事務所 代表行政書士 古物商許可を専門分野とし、全国対応で許可申請および実務支援を行っている行政書士。 2026年7月時点で、古物商許可に関する申請・相談対応を累計3,335件以上行っている。 無許可営業状態からの是正、法人・多拠点での申請、業態変更や移転に伴う変更届対応など、 古物営業法の運用を踏まえた実務対応を継続的に行っている。