古物商ビジネスに関するお役立ち情報を発信するメディアです。

皆川 裕介
2022/6/21
インターネットのフリマアプリやオークションサイトのみで活動する古物商の方が増えてきております。
「ネット取引のみなら、古物商の許可はいらないでしょうか」
「ヤフオク、メルカリで売買しているだけなんだけど、営業所はなしで良いの?」
この記事は、このような疑問やお悩みをお持ちの方に向けて書いています。
結論から申し上げると、ネット取引の場合のみの場合、「古物商の許可」が必要なケースと、不要なケースがあります。
古物の買い取りを行う場合は、原則的には古物商の許可が必要と考えていただいて問題ありません。そして、申請するためには営業所が必ず必要となっています。
こちらの記事では、ネット取引の事業者様が、古物商の許可要否を判断する方法、申請の際に気をつけるべきポイントをご紹介していきます。
それでは、参りましょう。
ネット取引であっても、古物を買い取るようなビジネスをする場合、古物商の許可が必要となります。
インターネットの掲示板などでは、「店舗で営業する場合でなければ許可は不要」といった情報が流れていますが、それは間違いです。
古物商の許可制度について定めている古物営業法は、「盗品が流通することを防止する」ことを目的とした警察が所管する法律であるからです。
近年、フリマアプリでの取引量が増えていることを背景に、むしろ、警察も監視の目を強めており、フリマアプリ上での摘発事例も増えてきております。
(参考)日本経済新聞「その出品、違法かも フリマアプリで摘発相次ぐ」
仮に、無許可営業が警察に見つかってしまった場合、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。
また、処罰後5年間は古物商のビジネスを行うことが出来なくなってしまいます。
お客様や同業者からの通報で、警察の捜査が行われるケースもあります。
クレームやトラブルによる逆恨みなどで、相手に付け込まれる余地をつくらないためにも、古物商の許可はきちんと取っていおいた方が良いでしょう。
以下の記事では、古物商の許可を取ることのメリットについても詳しく解説しております。

一見、古物商の許可が必要そうなビジネスであっても、古物商の許可が不要な場合もあります。
自分の不用品を販売するだけの場合
新品の転売
古物を無料で引き取る場合
このような取引のみを行っている場合は、古物商の許可は不要となります。
ポイントは、「古物の買い取り」をしているかどうかです。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

ネット取引の場合であっても、古物商の許可申請の方法は大きく変わりません。
古物商の許可申を取得するまでの流れについては、こちらの記事で詳しく解説しております。
● 関連記事 [図解]古物商の許可取得までの所要期間とプロセス
![[図解]古物商の許可取得までの所要期間とプロセス](/assets/s-1280x720_v-fms_webp_08d2c003-3780-49c8-b9f5-317571f20508.png)
ネット取引の方が古物商の許可申請をする場合、2点気をつけるべきポイントがあります。
ひとつは、営業所の選び方、もうひとつは、URLの届け出に関してです。詳しくみてまいりましょう。
ネット取引のみで、古物商のビジネスをされる方の多くは、ご自宅を営業所として登録されています。
ただし、マンションやアパート等の住居専用物件を営業所として使用する場合、注意が必要です。
警察署によっては、貸主や管理組合から「事業用途で使用することの承諾書」に印鑑をもらい提出するよう求められることがあります。

貸主や管理組合が承諾書への同意を渋る場合も多く、承諾書の準備がハードルとなるケースも少なくありません。
ご自宅を営業所として使えるかの判断基準、承諾が貰えない場合の対処方法については、こちらの記事で詳しく解説しております。
● 関連記事 古物商の許可|自宅、アパート、マンションを営業所にする場合の注意点

ホームページを利用して古物の取引をする場合、URLを警察署へ届け出なければなりません。
どのような資料を提出すれば良いかは、ホームページの種類により異なります。
自社独自のドメインを用いている場合は、Web上で確認できるドメインの所有者情報である「WHOIS情報」のページのコピーを提出します。
ホームページ利用取引に該当するか、必要な書類の準備方法の詳しい説明は、以下の記事をご覧ください。

古物の買い取りが発生するビジネスであれば、そこにネット取引であるか店舗営業であるかの違いはなく、古物商の許可が必要となります。
申請の際、ご自宅を営業所として使う事ができるかどうか…が、申請上最も重要なチェックポイントとなるでしょう。
これは管轄の警察署によって判断がわかれるところになりますの、事前に必要書類を確認した上で、申請を進めるようにしましょう。
この記事を書いた人
行政書士(登録番号:19080399) / 日本証券アナリスト協会検定会員
株式会社ショシナビ 代表 ショシナビ行政書士事務所 代表行政書士 古物商許可を専門分野とし、全国対応で許可申請および実務支援を行っている行政書士。 2026年7月時点で、古物商許可に関する申請・相談対応を累計3,335件以上行っている。 無許可営業状態からの是正、法人・多拠点での申請、業態変更や移転に伴う変更届対応など、 古物営業法の運用を踏まえた実務対応を継続的に行っている。